架空請求とは

架空請求で多いパターンと言えば、使ってもいないサイトの登録料や利用代金などの請求です。今の時代、誰でもネットを使うのが当たり前になったことから、そのような請求に全く身に覚えは無くても、もしかしたら…とつい支払ってしまう人がいるのは事実です。
このような請求は主にハガキで送られてくることが多かったのが、最近ではメールでも盛んに送られてくるようになりました。ハガキの場合は住所や名前が分からないと送れないので、そのようなサイト上で情報を入力したことがないとすぐに架空請求だと分かりますが、メールの場合には注意しないといけません。
それは、メールアドレスだけでIDが登録できるようなサイトはいくらでもあるので、もしかしたらそのうちの1つが本当にそのようなサイトだったかと思って支払ってしまうことがあるからです。
架空請求の支払い方法は銀行口座に振り込ますという手段が一般的でしたが、近頃ではアマゾンギフト券を購入して、そのギフト券番号を返信するようにという手口が増えてきました。どうしてアマゾンギフト券なのかと言うと、番号だけで利用できるという手軽さと、口座を教えてしまうと架空請求だとバレた時に凍結されてしまったり、そこから足が付いてしまうのを防ぐ意味が大きいと思われます。
また、メールアドレスならフリーで簡単にいくつでも取得でき、いつそれごど破棄してしまっても全くダメージにならないことから、架空請求業者側にとってこの手口はとても都合がよいのです。

支払い請求をギフト券で送らせることは無い

架空請求の手口は年々巧妙化していますが、多くの人がまさかアマゾンギフト券にまで目を付けてくるとは考えていないこともあって、実際にもこの手口による被害が出ています。
アマゾンギフト券はご存知のように、ギフト番号だけがあれば利用が可能です。そして、ネットで簡単に購入することができるという点から、何度も同様の請求があると、ネットだけで簡単に支払いを済ませてしまうことができるだけに、何か怪しいとは思ってもつい引っ掛かってしまう可能性が全く無いとは言えません。
少し冷静になって考えれば分かることですが、例え本当に何かの料金が未払いになっていたとしても、商品券の類でそれを支払えるようなことはまずありえません。例外として、NTTの電話料金のみ未使用のテレホンカードでも支払うことができるという実例はありますが、サイトの登録料や利用料金に対して、それをアマゾンギフト券で補えるということは考えられません。
アマゾンギフト券はアマゾンのサイト内であれば現金と同様に利用することができますが、払い戻しは一切できないので、特に必要が無いのにこれを購入してしまっただけでも立派な被害となってしまいます。
前述のように、ネットだけでその購入から支払い（ギフト券番号を書いたメールを返信する行為）が行えてしまうので、注意しておくに越したことはありません。アマゾンギフト券の番号を送るようにという内容の請求メールはどのような文面であろうと、100％架空請求だと考えていいでしょう。

アマゾンギフト券を送ってしまった後の対処法

もしアマゾンギフト券を購入してしまい、返信してしまった後でも、架空請求だと気付いた時にはすぐに自分のアマゾンのアカウントにそのギフト券番号を登録してください。この番号は一度しか使えないので、先に自分に登録してしまえば相手に番号が渡ってしまっても何も問題はないからです。
アマゾンギフト券の番号を受け取った架空請求業者側は、その番号を売買してお金に替えている可能性が高いです。よって、メールを送ってしまってからまだそれほど時間が経っていなければ、この自分のアカウントに登録をするという方法で 被害を未然に防げることも少なくありません。
メールを送る前であれば、払い戻しこそできませんが、やはり自分のアカウントに登録をして何かの購入に利用する、もしくはそれを売却できる業者に売ってしまうことができます。この場合は額面の満額とはいきませんが、およそ85％程度では買い取ってもらえると考えて構いません。このように売買が可能な点から、このギフト券がいいターゲットにされているとも言うことができます。
架空請求を行う側からすると、同様の文面のメールを乱発するだけで、その中の1人でもアマゾンギフト券の番号を返信してくれば丸儲けです。メールの送信にはお金も一切掛からないので、このアマゾンギフト券を買わせてそれで支払いを行わせるという手口はお金を掛けずに簡単に行えると同時に足も付きにくい架空請求の手口となってしまっているので、決して引っ掛からないように気を付けてください。